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一宮学園で生活するという事


一宮学園のこどもは、東京都と千葉県のこどもたちです。一宮学園が出来た昭和の初め頃は、東京のこどもばかりでしたが、現在は千葉県のこどもの方がたくさんで、東京都のこどもは少なくなりました。


分から本当に望んで学園に来るこどもはいません。どのこも、家族や友達、学校の先生、顔見知りのおじさんやおばさん、住み慣れた部屋、通っていた学校、見慣れた街並みやお気に入りだった公園のブランコなど、色々なものとさよならをして学園にやって来るのです。


園に来ることになった理由は、それぞれのおうちの事情とか、本当は守ってくれるはずの存在である大人からの虐待といった、こども自身には解決のしようのないものばかりです。児童相談所や一宮学園の職員は、学園にやって来るこどもたちに代わってこどもたちの人権を守るため、そして安全で安心した生活をしてもらうため、いつも一生けんめいにがんばっています。


園にやって来たら、どのこも一宮町やその周辺の地域の学校に通うことになります。学園や学校の友達と過ごす中で、親友と呼べる友達が出来るかもしれません。地域の少年野球や少年サッカークラブに入るこもいます。そして、5月の朝には、田植えが終わった緑の田んぼの中を登校し、8月の第1土曜日には花火大会を見に行き、お盆の夕には一宮川に灯籠を流します。秋には玉前神社のお祭りに参加するこもいるし、中にはおみこしを担ぐこもいるでしょう。多くの人がそうであるように、成長していく中で初恋もするかもしれませんし、人をうらやんだり、誰かを傷つけたりする事もあるでしょう。楽しい体験、悲しい体験、うれしい体験、つらい体験を重ねながら、どのこどもも地域の中で成長していきます。


来、学園を巣立った後でも、こどものころや青春の思い出は、一宮町の風景や一宮学園と共にあることでしょう。故郷というものについての思いはそれぞれだと思いますが、大人になって振り返った時、この場所で過ごした日々の思い出が、少しでも暖かく大切なものと感じられるよう、わたし達は共に歩んでいきたいと考えています。

施設長 蛭田 清彦

Mamun Srizon